BtoB企業のキーワード調査:顧客の質問から始める

著者 · 2026年10月31日 · 5分で読めます

顧客の質問が入ったチャットの吹き出しが、検索ボックスと複数のWebページに整理されていく様子のイラスト

キーワード調査のガイドの多くは、ツールから始まります。単語を入力し、検索ボリュームを見て、いちばん大きいものを選ぶ。BtoB企業の場合、このやり方ではかえって迷うことがよくあります。買い手が使う言葉はとても専門的で、調査ツールにはごく小さな数字しか出ないか、何も表示されないからです。

実は、最良のキーワードの情報源はすでに社内にあります。営業や事務の担当者に毎日届く質問です。この記事では、その質問をキーワードの一覧に、さらにページの計画に変える方法を紹介します。

なぜ顧客の質問から始めるのか

BtoBの買い手が、一般的な単語1つで検索することはまれです。自分の課題を説明する言葉、仕様、地名を含むフレーズで検索します。こうしたフレーズを検索する人は少ないかもしれませんが、今まさに必要としている人たちです。

Google自身も、ユーザーがコンテンツを探すときに使いそうな言葉を考えるよう勧めています。また、その分野に詳しい人と初心者では使う言葉が違う場合があるとも指摘しています。BtoBでは両方がいます。技術規格の名前を挙げる技術者と、品物の一般的な名前で探す購買担当者です。

営業や事務の担当者から質問を集める

1〜2週間かけて、実際の質問を集めましょう。情報源は次のとおりです。

  • 見込み客からのWhatsAppのやり取りやメール。
  • Webサイトの見積もり依頼フォームに届いた内容。
  • 見込み客との面談や電話のあとの営業メモ。
  • 展示会でよく受ける質問。
  • 既存顧客からの苦情や質問。

大切なのは、整えた言い回しではなく、顧客が使った言葉そのままを記録することです。顧客が「何度まで熱に耐えられますか」と書いてきたら、製造部門が使う技術用語ではなく、そのまま書き留めます。

買い手の段階ごとに分類する

集めたら、買い手の段階ごとに質問を分類します。架空の例として、タンゲランにあるプラスチックパレットのメーカーを想像してみましょう。

  • 解決策を探している段階。「湿気の多い倉庫にはプラスチックパレットと木製パレットのどちらがいいか」。買い手はまだ、どの製品が必要か分かっていません。
  • 比較している段階。「HDPEとPPのプラスチックパレットの違い」「プラスチックパレットの耐荷重」。製品の種類は分かっていて、選んでいるところです。
  • 購入する段階。「タンゲラン プラスチックパレット工場」「プラスチックパレット 1200×1000 価格」。仕入れ先を探しています。

この分類で、ふさわしいページの種類が決まります。初期段階の質問には記事で答えるのが向いています。最終段階の質問は、製品ページや問い合わせページへ導くのが向いています。

Googleで実際に使われている言葉を確認する

一覧ができたら、人々が実際にGoogleでどう入力しているかを確認します。手軽な方法が3つあります。

  • Googleのオートコンプリート。検索ボックスに質問の冒頭を入力し、表示される候補を見ます。Googleによると、この予測は実際の検索を反映しており、言語、地域、トレンドの影響を受けます。
  • Google Search Console。サイトを登録済みなら、検索パフォーマンスのレポートで、自社サイトがGoogleに表示された検索クエリと、その表示回数やクリック数が分かります。自社サイトのデータなので、最も信頼できます。
  • キーワードプランナー。Google広告の中にあるツールで、キーワードの候補や検索ボリュームの見込みが分かります。利用するには、お支払い情報を入力済みのGoogle広告アカウントが必要です。

検索ボリュームが小さいフレーズをすぐに捨てないでください。BtoBでは、適切な買い手からの具体的な質問1つが、何千もの一般的な検索より価値を持つことがあります。

質問の一覧をページの計画に変える

次に、質問のグループごとに1つのページを割り当てます。ルールは簡単で、1ページにつき主なテーマは1つです。

  • 特定の製品の仕様に関する質問は、その製品のページに。
  • 比較や「どうやって」という質問は、記事に向いています。
  • 最小注文数や配送エリアなど、繰り返し来る短い質問は、よくある質問のページにまとめられます。
  • 「どこで」「誰が」という質問には、問い合わせページ、会社概要ページ、Googleビジネスプロフィールで答えます。

回答は、顧客の質問と同じ言葉で書きます。タイトルや本文にはキーワードを自然に使いましょう。同じ言葉を何度も繰り返してはいけません。Googleによると、キーワードの詰め込みはスパムポリシー違反です。文字数を追いかける必要もありません。Googleは、好ましい文字数はないとしています。

よくある間違い

  • 検索ボリュームの大きい一般的な言葉を追う。製品カテゴリー名だけ、といった言葉は競争が激しく、検索する人がBtoBの買い手とは限りません。
  • 社内用語だけを使う。製品コードやシリーズ名は、新しい買い手には分かりません。
  • 1ページですべてのテーマを扱う。10個の異なる質問に答えようとするページは、たいていどれにもうまく答えられません。
  • meta keywordsを書き込む。Google検索はこのタグを使っていないので、その時間は良い回答を書くことに使いましょう。
  • 一度調べて終わりにする。顧客の質問は、製品や市場とともに変わります。

測定して、繰り返す

ページを公開したら数週間待ち、Search Consoleの検索パフォーマンスのレポートを開きます。検索クエリ、クリック数、表示回数、クリック率、平均掲載順位が表示されます。初期表示は過去3か月分です。

表示回数は多いのにクリックが少ないクエリに注目しましょう。ページのタイトルがその質問にうまく答えていないのかもしれません。予想していなかった新しいクエリにも注目します。それが次の記事のテーマになることがよくあります。そして営業チームに戻って聞きます。今月はどんな質問が来ましたか。

BtoB企業にとって最良のキーワードは、検索ボリュームが最も大きい言葉ではなく、買い手の質問に最も近い言葉です。

企業サイトの記事の書き方、WebサイトをGoogleに表示させる方法、Webサイトの成果の測り方もあわせてお読みください。顧客の質問からページを組み立てるお手伝いが必要なら、お問い合わせください。