PDFカタログかWebカタログか?それぞれの長所と短所
著者 Aldo Febrian · 2026年10月28日 · 5分で読めます
製造業や卸売業の会社なら、ほぼどこでもPDFの製品カタログを持っています。見込み客から問い合わせがあるたびに、営業担当がWhatsAppやメールで送っているはずです。ところが製品が増えるにつれて問題が出てきます。ファイルは重くなり、複数の版が出回り、すでに生産を終えた製品について質問が来るようになります。
そこで「カタログをWebサイトに移すべきか、それともPDFで十分か」という疑問が生まれます。答えは白か黒かではありません。この記事では、それぞれの長所と短所、そして両方を組み合わせて使う方法を紹介します。
違いをひとことで
PDFカタログは全製品を収めた1つのファイルで、通常はデザイナーが本のようにレイアウトして作ります。Webカタログはページの集まりで、製品または製品シリーズごとに1ページがあり、カテゴリー別にまとめられ、CMSで更新します。
内容はまったく同じにできます。違うのは、カタログの共有のされ方、見つけられ方、更新のされ方です。
PDFカタログの長所
- 送りやすい。ファイル1つをチャットやメールに添付するだけです。
- ダウンロード後はオフラインで見られる。電波の弱い現場や工場を訪問する営業担当に便利です。
- 見た目を管理できる。レイアウト、色、ページ順がデザイナーの意図どおりに保たれます。
- 印刷できる。展示会や会議、紙で読みたいお客様に向いています。
- 正式な印象がある。社内書類に添付するため、カタログのファイルを求める購買部門も今なおあります。
PDFカタログの短所
PDFの最大の弱点は、送ったあとに表れます。一度お客様のスマートフォンに入ると、もう修正できません。仕様が変わったり製品が廃番になったりしても、古い版は出回り続け、人から人へ転送されていきます。
ほかにもいくつか問題があります。
- スマートフォンでは重い。高解像度の写真が多いカタログは数十メガバイトになることもあります。お客様はまず全体をダウンロードし、紙向けにデザインされたページを拡大したりスクロールしたりしなければなりません。
- 検索しにくい。スキャンから作られたPDFや、文字が画像になっているPDFでは、製品コードで検索できません。
- データが取れない。どの製品がよく見られているのか、どのページが最後まで読まれているのか分かりません。
- Googleでは不利。GoogleはPDFファイルもインデックスできます。しかし数百点の製品を収めた1つのファイルは、特定の製品を探す検索では、その製品専用のページに比べて表示されにくくなります。
Webカタログの長所
- 常に最新版。CMSで仕様を一度直せば、リンクを開いた全員がすぐに新しい内容を見られます。営業担当はファイルではなくリンクを送れば済みます。
- Googleで見つけてもらえる。製品ごとに名前、コード、仕様を載せた専用ページがあるため、特定の製品名やコードで検索されたときに表示される可能性が生まれます。
- スマートフォンで見やすい。Webページは画面に合わせて表示が変わります。Googleもサイトのモバイル版をインデックス登録とランキングに使っているため、スマートフォンでの見え方は本当に重要です。
- 検索や絞り込みができる。カテゴリー、素材、サイズなどで探せます。
- データが取れる。Google Analyticsなどの分析ツールで、どの製品がよく開かれているか、訪問者がどこから来ているかが分かります。
- 行動につなげやすい。各製品ページに見積もり依頼やWhatsAppでの問い合わせボタンを置けます。
Webカタログの短所
Webカタログにも弱点があり、最初から知っておくほうが安心です。
- 最初の作業量が多い。製品ごとに整った写真、説明文、仕様が必要です。製品が数百点あれば、数週間の作業になります。
- 更新する人が必要。Webカタログが有利なのは、内容がきちんと更新されている場合だけです。もう存在しない製品が載ったページは、古いPDFと同じくらい問題です。
- 通信環境が必要。事前にページを保存していない限り、電波のない場所では開けません。
- まるごと印刷するのには向かない。1冊にまとまった資料が欲しいお客様には不便です。
折衷案:Webサイトを元データに、PDFはそこから作る
多くのBtoB企業にとって、これはどちらか一方を選ぶ話ではありません。うまくいくのは、Webサイトを常に正しい「元データ」とし、PDFをそこから作る形です。
- すべての製品にWebサイト上のページを用意します。営業担当が送るのも、お客様がGoogleで見つけるのもこのページです。
- ファイルが必要なお客様のために、カテゴリー別の総合カタログや製品ごとのデータシートなどのPDFをダウンロードページに置きます。
- 各PDFの表紙に日付または版番号を入れ、古い版はWebサイトから削除します。
- ファイルのURLは固定にします。たとえば「最新カタログ」用のURLを1つ決め、新しい版が出たらファイルだけ差し替えます。すでに共有したリンクも最新のファイルを指し続けます。
- 各製品ページからデータシートへリンクし、各PDFには最新情報を確認できるWebサイトのアドレスを記載します。
Webサイトで拡張計測機能を有効にしたGoogle Analyticsを使っていれば、PDFへのクリックをファイルのダウンロードとして記録できます。どのカタログがよくダウンロードされているかも把握できます。
無理なく始めるには
- 売れ筋から始める。カタログ全体を一度に移す必要はありません。問い合わせの多い20〜30点から始めましょう。
- データを1つの表にまとめる。コード、名称、カテゴリー、仕様、写真のファイル名。この表があればCMSへの入力も次のPDF作りも楽になります。
- 誰がいつ更新するかを決める。たとえば新製品が出たときや仕様が変わったときです。
- 営業チームの習慣を変える。ファイルではなく製品ページのリンクを送ってもらいます。Webカタログが実際に使われるかどうかは、これで最も大きく変わります。
- 残りの製品は少しずつ追加する。どの製品がよく検索されているかを見ながら進めます。
PDFは持ち帰るのに向いています。Webサイトは見つけてもらい、常に正しくあるのに向いています。両方を使い、どちらを元データにするかを決めておきましょう。
製造業・卸売業向けの製品カタログサイト制作サービスをご覧ください。販売代理店・販売店に本当に使われるWebサイトの機能とWebサイト用の製品写真のコツもあわせてお読みください。