ランディングページか企業サイトか:1ページで足りるのはどんなとき?

著者 · 2026年10月23日 · 5分で読めます

1枚のランディングページと、複数のページが互いにリンクした企業サイトを並べたイラスト

ある製品ラインの広告を出したい、あるいは事業を始めたばかりで、WhatsAppやInstagramからリンクできるページが必要になった。そんなときに「ランディングページを1枚作れば十分です。早くて安いですよ」と提案されることがあります。もっともな提案です。問題は、本当に1ページで自社に足りるのか、それとも後で一から作り直すことになるのか、という点です。

答えは、買い手が問い合わせの前に何を確認したいかによって変わります。この記事では、専門用語に頼らずに判断のポイントを整理します。

ランディングページと企業サイトの違いは?

ランディングページは、目的が1つだけの単独ページです。1つの製品、1つのキャンペーン、1つのイベントといった1つのオファーに絞り込み、フォーム入力、電話、チャットなど明確な行動の呼びかけで締めくくります。訪問者をほかのページへ誘導するメニューはありません。

企業サイトは、会社概要、製品やサービス、導入事例、記事、問い合わせといった、互いにリンクした複数のページの集まりです。目的はより幅広く、買い手が自分で閲覧し、比較し、その会社が信頼できるかを確かめられるようにします。

どちらが優れているという話ではなく、用途の違う道具です。よくある失敗は、道具の使い方を誤ることです。ランディングページに全製品を詰め込んだり、広告からトップページに誘導して、広告で見た製品を訪問者に探させたりするケースです。

1ページで十分なケース

伝えたいメッセージが本当に1つで、買い手が問い合わせ前に詳しく調べる必要がない場合は、ランディングページが適しています。例えば次のようなケースです。

  • 単一製品の広告キャンペーン。広告をクリックする人は、すでに目的がはっきりしています。必要なのは、もう一度探させるトップページではなく、すぐに答えが分かるページです。
  • イベントや期間限定のキャンペーン。展示会、新製品の発表、季節限定のオファーなど。終了後はページを非公開にできます。
  • 新しいアイデアの検証。本格的に作り込む前に、新サービスに関心があるかを確かめたい場合です。
  • 立ち上げたばかりの事業。製品数が少なく、紹介できる実績もまだない段階です。中身の薄い大きなサイトより、整った1ページのほうが好印象です。

企業サイトが必要なケース

多くのメーカー、販売代理店、B2B企業にとって、1ページではすぐに手狭になります。次のような状況が目安です。

  • 製品数が多い。仕様、サイズ、素材がそれぞれ異なる場合、買い手は長いページをスクロールするより、必要な製品を直接見たいと考えます。
  • 買い手がまず会社を確認する。購買部門は通常、見積もりを依頼する前に、どんな会社か、創業からの年数、所在地、法的な登録状況を知りたがります。
  • Googleで多くの検索語から見つけてもらいたい。1ページで数十の製品名すべてに関連性を持たせるのは困難です。製品やサービスごとに個別のページを持つサイトなら、テーマが明確なページをGoogleに数多く示せます。Googleは新しいページの大半を他のページからのリンクを通じて見つけているため、ページ同士がつながった構造は有利に働きます。
  • 記事の発信や実績紹介をしたい。こうしたコンテンツには、継続して置いておける場所が必要です。

Googleは、コンテンツの背後に誰がいるのかを読者が簡単に確認できるよう、「会社概要」ページなどを用意することも勧めています。ランディングページには、通常そうした情報を載せる余地がありません。

あわせて読みたい:会社案内サイトと製品カタログサイト、どちらが必要か。

広告にランディングページを使う場合

Google広告を出稿する場合、Googleは広告のリンク先ページの利便性を評価します。Google広告のガイドには、他の媒体の広告にも当てはまるポイントが示されています。

  1. ページが広告の内容と一致している。広告で特定の製品やオファーに触れているなら、ページで最初に目に入るのもそれであるべきです。
  2. ページ上の行動の呼びかけが広告と一致している。広告で「見積もりを依頼」とうたっているなら、見積もり依頼フォームはすぐに見つかる必要があります。
  3. 情報が有益で独自性がある。用途、主な仕様、どんな顧客向けかなど、製品を分かりやすく説明します。
  4. 重要な情報はページの上部に。何を提供しているのかを知るために、訪問者に長くスクロールさせないようにします。
  5. ポップアップを多用しない。スマートフォンでも快適に閲覧できるようにします。

折衷案:企業サイト+キャンペーン用ランディングページ

多くの企業は、最終的に両方を使い分けています。企業サイトは、会社概要、製品カタログ、問い合わせ、記事を置く恒久的な拠点です。広告キャンペーンのたびに、同じサイト内に /promo/product-name/ のようなアドレスでランディングページを作成します。

この方法にはいくつかの利点があります。広告から訪れ、さらに詳しく知りたくなった人も会社概要を見られます。管理するのは1つのドメイン、1つのCMSだけで、成果の測定も1か所で済みます。キャンペーン終了後は、メインのサイトに影響を与えずにページをアーカイブできます。

今の予算では1ページしか作れないという場合でも問題ありません。後からページを追加できるプラットフォームで作っておけば、ゼロから作り直す必要はありません。また、最初からプラットフォームの初期アドレスではなく自社ドメインを使いましょう。名刺やパンフレットに印刷したリンクが、サイトを拡張した後も有効なままになります。

決める前に答えておきたい質問

  1. 個別に説明すべき製品やサービスはいくつありますか?
  2. 買い手は、問い合わせの前に会社概要を確認することが多いですか?
  3. 訪問者は主に広告から来ますか、それともGoogle検索から来ますか?
  4. このページは短期間だけ使いますか、それとも何年も使いますか?
  5. 後で新しいページが必要になったとき、作り直さずに追加できますか?

答えの多くが「多い」「まず確認される」「何年も」なら、企業サイトが適しています。「1つ」「広告から」「短期間」なら、ランディングページで十分です。

ランディングページは1つのメッセージを伝えるのに向いています。企業サイトは、信頼する前に確認したい買い手に向いています。

どちらが合うか迷っている場合は、Webサイト制作サービスをご覧いただくか、まず企業サイト制作にかかる費用をお読みいただき、予算面から検討してみてください。